レコード会社の役割とは?
レコード産業が19世紀末に誕生してから、レコード会社は1930年代頃まで蓄音機(ハードウェア)の製造・販売と蓄音機で再生できるレコード(ソフトウェア)の製造・販売の両方を行っていました。
その後、電器メーカーによって蓄音機の製造・販売が行なわれそれが一般化し、レコード会社は音楽ソフトの制作・販売に特化するようになったのです。
音楽ソフトを販売し消費者の手元に届けるまでには、様々な過程があり、作詞・作曲・録音(レコーディング)・製造(プレス)・流通とこなしていかなくてはなりません。
この過程を全て自社でまかなうレコード会社もあるが、大手にその一部を委託しているレコード会社も多く存在します。
レコード会社の最低限の要件というのは、録音・製造の資金を出すこと。一般にレコード会社は録音資金を出すことによって原盤権を取得するが、原盤権を作曲家や歌手といった音楽家が保持し、販売ライセンスをレコード会社が得てビジネスを行う場合もあります。
また、演歌を中心とした専属の作曲家や歌手などを抱え、芸能プロダクションとして機能しているレコード会社もあります。
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メジャーとインディーズの違い
レコード会社は流通の違いにより、メジャーレーベルとインディーズレーベルとに大きく分けられています。
メジャーは、一般に資本規模が大きく、多数の音楽家を抱えるレコード会社のことをいいます。アメリカでの詳しい定義は、アメリカ全土に独力で配給できる配給網を所有しているかどうか。所有していた場合、その企業グループのことをメジャーといいます。
アメリカでメジャーと呼ばれる企業グループが世界の音楽業界を語る際にもそのままメジャーと呼ばれるのが一般的です。 日本の場合はアメリカと違い、日本レコード協会に正会員として入会しているレコード会社をメジャーと呼びます。
これに対し、インディーズというのは、アメリカ(もしくは欧米)の場合、4大メジャーから資本的に独立しているレコード会社(配給自体はメジャーに委託していることが多い)のことをいい、日本では、日本レコード協会に入会していないレコード会社およびレーベルをインディーズといいます。
メジャーの流通網に乗らないインディーズを一般的なレコード店で手に入れるのは難しかったのですが、インディーズ・レーベルを専門に扱うレコード卸企業が出現し、インディーズのレコードは一般的なレコード店でも以前と比較して容易に入手できるようになりました。